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Tenohiraの電気式日記

*** 気が付いた事、出来事、調べた事を綴っています ***

カテゴリー「業界メモ」の記事一覧

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食肉加工業界 個人的見解

食肉加工業界・個人的見解

実はたった一度だけ、自分よりも目上の人を叱った事がある。
それも20歳以上も目上の人を。
後から思えば馬鹿に馬鹿と言ってしまった事と等しい事だったったので、
なんて自分は馬鹿なんだと後悔したのでありました。

これは後悔してしまった、ある時期のお話であります。

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ある日、いつものように屠畜(とちく)が終わり、
安全ベルトを装着してクリーン作業場のバキューム装置の周辺を
清掃&メンテのためエレベータのシャフトにグリスを塗布して
まんべんなく上から下までグリスをならすためにエレベータを
上下に動かす操作をしていた時、突然クリーン作業場の電気が消えた。
この時自分はエレベータの最上にいた時だったので少し焦った。

そう言えば4時頃に安全管理者のH氏に早く終えるように言われていたが、
どう考えてもいつも4時半頃まではかかっていたので、
4時に終わらせるなんて無理だと思って、別の人もまだメンテ作業していたので
別段気にしないで作業をしていた。
(4時半頃まで作業がかかるのは、H氏も承知済みだったはずなのだが。)

けど、4時半ちょっと前にH氏は自分の作業が終わったらしく、
自分がまだエレベータで作業していたのにもかかわらず、
クリーン作業場の電気を消して、さっさと帰ってしまったのだ。

電気は水銀灯なので、スイッチを入れても直にはつかないだろうと判断し、
グリースを伸ばす作業も若干残っていたので
真っ暗の中、何往復か上下作業を行ってから非常口の緑のランプを目印に
作業場を後にした。

はっきり言って、頭にきた。
一言、そろそろ電気を消すよ! とか、消灯を頼むよ!
とか言えないのかと。安全管理者だろうが。

その日一晩考えた。
安全管理者として、それは危険な行為ではないのかと言うか言わないか。

次の日の朝、H氏に対して一応普通に挨拶をした。
けど何事もなかったかのような態度をとられたので
言わないつもりだった一言、二言、三言が出てしまった。
部長に止められてその場は終了した。

その後は言わずと知れず、気まずい思いで数日間はろくにH氏と視線も合わさず、
作業場もクリーンのバキューム装置からダーティのシャックリング場に戻してもらい、
もやもやは募るものの我慢して数日が過ぎた。

再度クリーンのバキュームに移る事になった。
そう、H氏は自分から数メートル離れた左下で作業しているのだ。
横目で伺う感じは普通に見えた。その日は何事も無く終わった。

それからまた何日か経って、快適に作業できる感じになったある日、騒動が起きた。
騒動を起こしたのは紛れもない、安全管理者H氏。
犠牲者は監査役のH氏。

紛らわしいので
安全管理者H氏 → AH氏
監査役H氏 → KH氏
と表現します。

KH氏は役職上はAH氏の上司にあたるのだが、
AH氏が叫んだ言葉は、「俺はお前の事が気に食わないのだ!」
と吼えたと思ったら、右の拳をKH氏の顔面にぶちこんでいた。

生まれて初めて見ました。
仕事中に大の大人が、しかも定年まであと数年の男が
拳を上司に上げる所を。

まさに事実はドラマなど遥かに凌ぐものですが、ここからが凄かった。

KH氏は顔から流血したので、これはまずいと思いながらも
持ち場を離れる訳にもいかず、というかあまりに凄いものを見てしまったので
身動きがとれなくなった。

確かに、KH氏はずっと管理系の仕事をなさってきて、
現場の仕事は不慣れかもしれないけれど、顔面パンチはないだろうと
クリーンの誰もが思ったはずだ。

けど、そこからKH氏の反撃が始まった。

KH氏は熱湯の出る蛇口をひねり、
ホースの先をAH氏に向けぶちかましたのである。
(けっこう長い時間だったと思う。)

負けじとAH氏も冷水の出る蛇口をひねりホースの先を
KH氏へ向けてぶちかましたのである。

自分はあっけにとられて呆然とした。
向かいで一緒に作業していた人がエレベータから降りて両氏を止めに入った。
それにもかかわらずしばらくお湯&水かけ合戦は続いた。
ダーティからは何だ何だ何事だと見に来るし、
かといってクリーンの現場管理者は止めに入るわけでもない。
しばらく罵声と取っ組み合いが続いたあと、部長の仲裁で何とか止まった。

その後、AH氏は社長より厳重注意の旨が言い渡されたが、
数日経ったら何事も無かったかのようになった。

年をとっても、自分の思っている事を自制できない人間はいるのだと、
あらためて思った瞬間でありました。

聞けば、
AH氏は各部署で問題を起こして、部署を転々としているとの事だったし、
KH氏も問題こそ起こさないけれど、何らかの理由で管理側の仕事場から
締め出しをされてしまったとの事だった。
更に聞けば、AH氏とKH氏は、もともと仲が悪かったようなのだ。

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この後、数か月後に自分はその会社を辞めてしまったけれど、
しばらく経って両氏の事を友人のM氏に聞いてみたところ、
その後またAH氏とKH氏のいざこざはあって、もめた事があると聞かされた。

人間の相性は確かにあるけれど、
これほど性格の合わない人間を同じ作業場に配置させて
作業するはかなり危険な事だと思うので幻滅したと同時に、
その中で作業している友人のM氏には
エールを送らざるにはいられないのでありました。
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半導体製造業界

半導体製造業界・概要メモ

半導体 = ゲーム機やパソコンの中にある、小さく黒い四角いやつ

半導体製造業界という所は、工場は広大な敷地面積と洗浄の際に使用する
大量の綺麗な水を使えるところに存在する。

岩手県北上市は、日本国内においても有名半導体メーカーの優良工場
の街となっており、現在はメモリーステックに使用される半導体を
製造するための工場増設で活気づいている。

半導体製造作業というのは意外に体育会系で、従業員も20代が多い。
かといって30代、40代が少ないわけではない。

半導体製造の工程は大きく分けると前工程、後工程に分けられる。
前工程はよく分からないが、
後工程は系列の親会社より送られてきたものをクリーンルーム内で確認後、
1時間程高温装置で加熱後、ある程度冷却した後に束になっている半導体を
1個1個切り離し、リード(足の部分)を正しい形に整形するマシンに入れる。
その後に半導体の型に適したテストマシンで動作確認を行う。

大抵、テストを行う半導体は、1つの皿に50個ほど収まっているが、
ロットの関係で1台のテストマシンに10皿程度(500個)をテストする感じである。
(1皿あたりのテスト時間は、型にもよるが5分程度。)

このテスト作業というのは、全自動で行えそうな感じがするのだが、なかなかそうもいかず、
テスト中に半導体がテスト端子から外れてこぼれ落ちたりするので、
人が1個1個確認しながら行わなければならなかったりする。
最先端の技術の結晶である半導体だが、テストは全自動化できないのが現状。

作業員1人で10台のテストマシンに半導体をセットして一気に10台をテスト稼動させるので、
皿の終わる頃はほぼ同じ時間の時になり、皿の交換やこぼれ落ちたものを再セットするなど
また、調子の悪いテストマシンをメンテしながらしているうちに、
ものすごい距離を行ったり来たりする事になる。
そういう意味で体育会系なのである。

その後の品質検査というのも厳しく、テストの時に若干足を曲げてしまう事もあるのだが、
曲げないようにする器用さが要求される。

このような作業を4日作業して1日休むサイクルで、
昼と夜の12時間を交替しながら半導体は製造されている。

食肉加工業界

食肉加工業界・概要メモ

食肉加工 = 焼肉屋(あるいは家庭)で食べる肉を作る事

食肉加工業界という所は、加工工場は民家から少し離れた所にある。
加工後に発せられる独特の臭いも1つの要素だと思われる。

食肉加工業界も加工工場を統合する傾向にあるようだ。
岩手県の場合、各所に点在していた工場を県央の1箇所にまとめた。
故に従業員は遠路はるばる車で通勤する人が多いようだ。
この業界、若い20代前半の人もいることはいるが、圧倒的に40代、50代の人が多い。
(その会社だけかも。)

食肉加工の工程を大きく分けると前工程、後工程に分けられる。
岩手県の加工会社の場合、前工程は子会社へ委託、後工程は親会社が担当している。
食肉加工の前工程は一言でいうと、「屠畜(とちく)」(通称「つぶし」)作業、
後工程はつぶされたものを綺麗に整形作業。
その後はお店へ搬送となる。

後工程はあまり見た事がないが、前工程の概要は以下の感じである。
<前工程:牛の場合>
1日の平均加工頭数は約80頭(最盛期は130頭位)であるが、これは午前中で大体終わる。
午後は設備の清掃・点検、後工程へ回す為の検査、他部門(豚加工など)の支援
で大体終わる感じである。

前工程でも更に2つの工程に分かれる。
・ダーティ工程(銃殺-咽頭除去-表皮剥離-頭部切除 など。 →クリーンへ)
・クリーン工程(表面清浄-内臓摘出-脊髄液吸引-体割り など。 →後工程へ)
※脊髄液は実際は液体というよりも柔らかいうどん状の感じ。
※BSEの関係でよくテレビ映像で映し出されるものは、
 前工程のクリーンが終わった頃のもの。

ダーティではBSEなどに関係する危険部位の徹底した切除、
クリーンでは検査員(公務員)による緻密な検査が行われ、
安全管理にはかなりの精度の気が配られている。

※前工程というのは、危険には注意を常に払う必要があるので疲れる。
 銃殺直後の作業は、肉体は死んでも神経は生きているので、
 気をつけないと蹴り殺される可能性が高いため、より注意が必要。
 前工程の作業員の中には、自分の子供がまだ幼いだけに、
 お父さんの仕事を教えていない人もいたりする。
 (自分は変に隠してもムダと思ったので、そのまま話したが。)

焼肉屋や食卓に並ぶ肉以外に、ハンバーガーやフライドチキンなど、
普段当たり前に食べている食物においても同じ様なところを通って
手元に届いている事を覚えておいてもらいたいものである。


飼料製造業界

飼料製造業界・概要メモ

飼料 = 家畜の餌

飼料製造業界という所は、大抵は臨海地域に工場が置かれている。
海外から買い付けた飼料原料のトウモロコシ、麦などをサイロに
保存するのに都合がいいからである。

2000年頃から2、3の工場が統合して
1つの大工場として成り立つ傾向があった。

工場は飼料製造をオートメーション稼動させている訳だが、
その月の製造スケジュールに従い、製造員が2交代で作業し、
モニタに表示される製造量および残原料の確認、
いっぱいになった製造済みタンクの切り替えなどが行われる。

製造員が、そういったモニタ画面にて稼動状態を1画面で把握して仕事できるように、
制御システムエンジニアは工期の半分は社内で、
残りの半分は工場へ乗り込んでプログラミング作業をする事になる。
工場でプログラミングするのは短くて1ヶ月、長くて1年程である。

制御システムの稼動開始日というのは、ある意味絶対変更できず、
稼動予定日が近づくと、下手をすると1週間は殆ど寝ない。
3ヶ月のうち3日程の休日と、1日20時間労働はざらである。

稼働開始日当日、朝の5時頃には大型トラックが積荷のために工場に並び始めるが、
これがかなりのプレッシャーとなる。
大抵は間に合うのだが、システムが正常に動き出した時点で力尽きてぐっすり眠る。

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